謎かけや謎解き遊びを公正に行なうために、ルール(規則やものさし)があります。ルールを教えてあげても、そのルールの細部にこだわって、大局が見えなくなってしまうのは、さしずめ、とても些細なことだと思います。なぜ、そのルールなの? なんて言い出したら、とてもその知的なゲーム、巧妙な遊びはできないと思うんだけど・・・
キリスト教の数象徴法は、2 世紀末にアレクサンドリアの神学において最初の頂点に達します。エジプトは何千年もの伝統が生き続ける土地でしたから、この思想の成長を促進するのにとりわけ適していました。太古からの土着の伝承が、この地で近東の思想世界と合流しました。そして、ギリシア哲学の遺産、つまり新ピュタゴラス派と新プラトンもこの地に集まり、古代ギリシアの数理思想をますます大規模に育成してゆきます。
その後、アウグスティヌス( 354〜430 )が出現します。それまでに発展したこの種の思想のあらゆる流れが、ちょうど焦点に集まるように、彼のうちで一体化されます。彼は意識して、聖書と教会の神学に結びついただけでなく、ピュタゴラスをも拠りどころにし、神聖教の意味とその用法や解釈法について、根本的なことを書き記しました。たとえば、神聖数は加法によっても乗法によっても互いに結合しうること、象徴数の10 倍化( 7, 70, 700 )も累乗化( 7, 49。 12, 144 )もその意味内容の増大強化することです。また、乗法と加法の両者を組み合わせることもできます( 77=70+7 )。7 という数字は 3 と 4 から成り立つというように、神聖数はときとしてその構成部分からも理解される、というものでした。
後世の数象徴法のなかで、アウグスティヌスに基づいて証明できないような解釈は、ほとんど 1つも見い出せないと言われています。アルファベット数のルールも彼が書いたものです。
《アルファベット字画数一覧表》
A - 1 ─ 1
B - 2 ─ 2
・・・
H - 8 ─ 8
I - 9 ─ 9 (3×3) 3: 三位一体
J - 10 ─ 9 (3×3) 3: 三位一体
K - 11 ─ 10
L - 12 ─ 11
・・・
T - 20 ─ 19
U - 21 ─ 20 (10×2) 10: 十戒
V - 22 ─ 20 (10×2) 10: 十戒
W - 23 ─ 21
X - 24 ─ 22
Y - 25 ─ 23
Z - 26 ─ 24
それでは問題です。
なぜエッフル塔の 1 階展望台にある科学者らの名前は 72 人なのでしょう?
72 は、6×12 です。6 は、神学では「神の創造の日数」、音楽では「最も協和する音程」、数学では「最初の完全数」です。そして、12 は、3×4 です。3 は「天 caeli 」、4 は「地 terrae 」、つまり「天と地 caeli et terrae 」の象徴数です。創造 factorem を表すこの言葉に相当する「創造者」は、ギリシアのニケア信教では poiten 。この言葉は「詩人 poieten 」という意味ですが、芸術家 artist に近い言葉です。
よって、こじつければ、72 という数字は、「天に向って地にそびえ立つエッフェル塔は、これら科学者の創造があったからこそ、この地に今ある」という意味を象徴する数字であるといえます (^_^;) 。
また、宗教的な数象徴を知らない場合は、どう戯れるか ──
エッフェル EIFFEL の合計数は、42 。エッフェル塔には、3 つの展望台があります。とても高いところにあるので、3 を 10 倍します。そうすると、あら不思議、72 = 42 + 30 ( 3×10 )になります。72 は、エッフェル塔の象徴数になります。よって、72 人の科学者たちは・・・ ここから先は、みなさんで「戯れ」てください。
どんなことでも疑問に思ったり、立ち止まって考えることは、とても大切な姿勢だけれども、ときには規律のなかでの自由を楽しむ、立ち止まらないで前へ進む、という姿勢も大切なことだと思います。
ルールさえ覚えて、それに従うと、ほんとうに楽しく遊べるゲームです。
バッハの時代、この「想像力の戯れ」が盛んにおこなわれました。
むろんバッハもこの謎かけや謎解きをするのが大好きでした。
ギリシア語を学んだバッハは、「創造者 poiten 」という言葉を知っていました。<音楽創造者>バッハにとって、<あらゆるものの創造者>としての神を意味するこの言葉は、特別な意味をもっていました。
次の問題です。
《ロ短調ミサ曲》の<クレード Credo >において重要な数 43、ならびに 84 という数字の意味するものは何でしょう?
14 は、バッハ B+A+C+H 。41 は、J+S+B+A+C+H であり、14 の逆の数字でもあることは、以前の記事のなかで書きましたね。
(ヒント) クレードは、C+R+E+D+O = 43 で、「私は信じます」、「われは信ず」という意味です。
Credo in unum Deum,
Patrem omnipotentem,
Factorem caeli et terrae,
visibilium omnium et invisibilium. (ラテン語出典サイト)
私は信じます、唯一の神を
全能の父を、
天と地の創り主を、
すべての見えるものと、見えないものの創り主を。
・・・・・・・ ・・・・・・
はい、そのとおりです!
推定される数字 84 は、──
◎ 6 × 14 = 84
6 は、神学:神の創造の日数、音楽:最も協和する音程、数学:最初の完全数。
14 は、バッハ。
◎ 7 × 12 = 84
7 は、3 天 + 4 地 。 12 は、3 天 × 4 地 。
◎ 41 + 43 = 84
41 は、J.S バッハ。 43 は、クレード。
《 ロ短調ミサ曲 》 BWV 232 のなかの合唱曲<唯一なる神を信ず Credo in unum >では、「クレード」という言葉が 43 回現われます。さらに、この合唱は、それに続く楽章<全能の父を Patrem omnipotentem >と一緒になって、129 小節からなっています。これは、43 の 3 倍にあたる数字で、「クレード」という言葉を 3 回繰り返すという典礼の規定に一致しています。このことは、三位一体の信仰告白なくしては、真の信仰はありえないことを意味しています。
84 は、どうしたんだ! 84 という数字は、「天と地 caeli et terrae の創造 factorem 」を表す神秘的な意味をもちます。バッハは、《ロ短調ミサ曲》の自筆総譜、合唱フーガ<全能の父を Patrem omnipotentem >の最後に、この曲の小節数を 84 ( = 7 × 12 )と書いています。
また、キリスト CHRISTUS は数象徴 112 によって表現されます。
《ロ短調ミサ曲》の<クレード>の原形は、784 ( = 7 × 112 ) 小節を数えました。つまりそこでは、「キリスト」という聖なる名への信仰が 7 回告白されたことになります。
冒頭の特徴あるマーク(記章)は、バッハの印章です。この花押の上の王冠には珠玉の突起が、9 個あります(両端の眉毛みたいなもの:環帯のうしろにあるので部分的にしか見えない 2 個を含みます)。環帯には、5 つの宝石が飾られています。合計 14 個の宝玉は、BACH の名を表しています。中央の珠玉の縁飾りは、三位一体を表す三つ葉形、つまりキリストを象徴しています。目に見える環帯の上の 7 個の珠玉は、贖罪を示します。5 つの宝石は、キリストの 5 つの傷を象徴しています。目に見える合計 12 個の宝玉は、教会を象徴しています。
そして、J・S・B (29) という花押は、バッハの名前以上のものを表しています。S・D・G [ Soil Deo Groria ] (29) と読み変えることもできるからです。「神に栄光あれ」。
それでは、また!



お誕生日おめでとうございます。
* FBF *
お皿さんのお誕生日。
F+B+F=6+2+6=14
F × B × F=6 × 2 × 6=72
この数字をなんと読みましょうか?
お皿さんはバッハでありエッフェル塔であり?
?
?
?
お皿さんはお皿さんですよね。
いつまでも
素敵なお皿さんでいてください。
2009.6.26
ティンクより