2009年06月28日

◆ サティ 《 1世紀ごとの時間と瞬時の時間 》

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クラブ 中央の画 : サティの自画像(墨汁)。キャプションには直筆で、
「たいへん古びた時代にたいへん若くして生まれた、と考えながらの自画像」と書かれています。

     いす     いす     いす     いす     いす     いす

いす YouTube Erik Satie - Gymnopédie No.3 Played by:Pascal Rogé

 「ジムノペディ(裸体の子供の意)」とは、古代スパルタで行なわれた舞踏のことで、「男子が裸で」アポロンを称えて踊った踊りを指します。

いす YouTube Janne Mertanen plays Satie

 画家マティスの言葉に ──

 私が夢見ているものは、心を落ち着かせなかったり、気掛かりになったりするもののない、座り心地のよい椅子といったような芸術である。

 という言葉があります。この言葉は、コルトー Alfred Denis Cortot が、サティの音楽を語る際に引用し、広く知られることになりました。


 《 1世紀ごとの時間と瞬時の時間 Heures séculaires et instantanées 》 (1914)

     序 文

 この曲を僕は心からウィリアム・グラン・プルュモ卿に捧げる。
今までのところ、僕を楽しくさせてくれたのはふたりの人で、ルイ11世とウィリアム卿であるが、ルイ11世は風変わりなほどのお人よしで、ウィリアム卿は変わらぬ不動性の人であった。

 僕がここにルイ11世とウィリアム・グラン・プルュモ卿の名前を挙げるのは光栄この上もないことである。

 ──────

 関係者の皆さん

 音楽演奏中にこのテクストを大声で読むことは、どんな人といえども禁じられています。僕の指示を知らなかったとされた方々は、その無礼な犯罪に対して、僕の正当な怒りを蒙ることになります。
 いかなる例外も許されません。


いす YouTube Anne Quéffelec: Eric Satie

 
     1. <悪意のある邪魔もの / 有害な障害物 Obstacles venimeux

 世界のこの広大な1部分にたったひとりが住んでいる
 ひとりの黒人である
 その人はとても退屈で 笑い死にしそうである
 古代の木の影が< 9時17分 >を指している

 ヒキガエルが自分たちの名前を互いに呼び合っている
 じっくり考えるために その黒人は
 自分の右手で小脳をつかみ出して
 その指をひろげてみせる
 遠くから見ると 彼は有名な生物学者みたいである

 4匹の名前のないヘビが彼の心を迷わせる
 悲哀と孤独がいっしょになって
 歪んでいる制服の裾からぶらさがっている
 大きな川の辺で、古いマングローヴが
 汚れていて気色の悪い根を
 ゆっくり洗っている
 これでは恋人同士でいちばん楽しい時ではない
 

     2. <朝の薄明(正午から) Crépuscule matinale (de midi)

 太陽は早く昇った とても上機嫌で
 暑さは普段より上回るだろう
 というのは 時は先史時代で荒れているのだ
 太陽は中天にある
 いい気になっている太陽みたいだ
 けれど あてにはならない
 たぶん 太陽は収穫物を燃やしてしまうか
 もの凄い1発
 つまり日射病を喰らわすだろう
 納屋のうしろで
 雄牛が食べながら病気になる


     3. <花崗岩でできた狂乱 Affolements granitiques

 (粗悪な毒気が牧草のなかで楽しむ)
 古くて見捨てられた村の柱時計が
 やはりもの凄い1発を打とうとしている
 <13時>を告げようと
 埃の雲から時代遅れも激しい
 大雨が降る

 嘲笑している木々が互いに枝をぐっと引っ張り合っている
 それとは別にゴツゴツしている御影石は互いに押し合って
 どこの場所を塞いだらよいかわからない
 <13時>が鳴ろうとしている
 つまり<午後の1時>の代表的な表現法として
 悲しいことに これは法的な時間ではない


     いす     いす     いす     いす     いす     いす

 サティの詩句は、彼の楽譜の間に記入されたものです。
 ですから、5線譜の間にちりばめられた詩でもあり、また、指示でもある言葉です。

 「音楽演奏中にこのテクストを大声で読むことは、どんな人といえども禁じられています。」

 ご注意ください! がく〜(落胆した顔)

 サティの「正当な怒りを蒙ることになります。」 わーい(嬉しい顔)

 <9時17分>、<13時> が出てくる箇所は、音符の数になって楽譜が構成されています。


     新月     やや欠け月     半月     三日月     満月

三日月 YouTube 月と地球〜 「かぐや」 が見た「ふるさと」〜 [HD]

本 月周回衛星「かぐや(SELENE)」 ─ TOP

半月 YouTube 「かぐや」HDTVによるギルクレータ(かぐや落下地点)付近

 「かぐや(SELENE)」 : 2009年6月11日午前3時25分(日本標準時) 月面落下。
 全長 4.3 m、重量 3 t。

満月 YouTube まんが日本昔ばなし 「かぐや姫」

満月 YouTube The Moon Is A Harsh Mistress - Jimmy Webb
満月 YouTube Radka Toneff The Moon Is A Harsh Mistress
満月 YouTube Glen Campbell in Concert-The Moon Is A Harsh Mistress
満月 YouTube JOAN BAEZ "The Moon Is A Harsh Mistress"
満月 YouTube Pat Metheny The Moon Is A Harsh Mistress


 1879年、サティは、パリ音楽院に入学しますが、アカデミックな音楽に反感をもち、読書に没頭します。ことにアンデルセンの童話を愛しました。

喫茶店 YouTube Edvard Grieg - Music for Peer Gynt (1876) - Solveig's Song - "Kanske vil der ga" (Elly Ameling)

喫茶店 YouTube Final Speech On Hans Clodhooper

 サティの音楽には、印象派の影響が色濃くあらわれてはいますが、むしろ思想的には、既存の形式を破壊するダダイスト的な立場を選びました。形にとらわれず自由に作曲しました。楽譜から拍子をなくし、調子記号もなくし、小節線もなくして作曲しさえしました。単調なリズムの連続でありながら、独特の和声の響きを生みだし、聴く者を不可思議な世界に誘い込みます。サティの即興的な曲の進行は、「これはこうなのだ」という、形式を重んじるベートーヴェンの曲の一部にみられるような押し付けがましさはありません。

 サティの反骨精神の内面には、サティの曲からのみ感じとれる<純真さ>があります。ドビュッシーは、美しいものを美しい曲に作曲し、それにふさわしい美しい題名をつけましたが、サティの題名は奇抜で、風変わりで、時には皮肉さえ感じられます。しばしば音楽でパロディーも演じていますし、漫画的でもあり、楽譜にスケッチを書き入れたり、詩をつけたり、その時々の新しい思いつきを試み、挑戦しています。それでも、基本的にはサティの音楽は、<純真であり、美しい>のだと、僕は感じます。


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Erik Satie,Anne Queffィヲlec.jpg


いす YouTube Alessandra Celletti plays Erik Satie

いす YouTube Erik Satie-video by Alessandra Celletti

いす YouTube Khalida sings Erik Satie, Gnossienne #1 - Serry y bouh

いす YouTube Erik Satie - "Caresse"

いす YouTube Picabia et "Entr'acte " de Rene Clair (1924)
いす YouTube Erik Satie: Cinéma (1924) Trascrizione per Pianoforte a 4 mani

いす YouTube Rêverie du Pauvre - Erik Satie


 「人の注意を引かず家具のようにただそこにある音楽」として、

 < 家具の音楽 musique d'ameublement > を唱えたサティ。

 その反骨精神と奇矯さゆえに、サティは、しばしば誤解されてきましたが、実は一切の虚飾を切り棄てた、きわめて密度の高い、客観的で透明な音楽を書きました。そして、ドビュッシーラヴェエルに大きな影響を与えたともに、<6人組>以降の近代フランス音楽の源泉となり、中期のストラヴィンスキーの<新古典主義>の先駆者となりました。また、20世紀フランス音楽を中心とする<旋法意識の復興>も、サティに負うところが多いと思われます。きわめて純粋な音楽精神の持ち主であり、近代・現代音楽の預言者的存在であり、ケージやメシアンなどその影響を受けた作曲家は少なくありません。

 「ペチコートをはくまでお待ちください、そのあとあなた様のもとに参ります」。

 1925年7月1日、聖ヨゼフ病院で死去。アルクイユの教会で葬儀が行なわれました。ジャン・コクトーは涙にむせて、ブランクーシ Constantin Brancusi の目はうるんでいました。
 
 
本 参考文献一覧サイト ─ Gallica


プレゼント YouTube Claude Debussy : "Mes longs cheveux" Pelléas et Mélisande


プレゼント Debussy 《 ハイドンを讃えて Hommage à Joseph Haydn 》
クリスマス YouTube Debussy: Hommage à Joseph Haydn (1909)

プレゼント Ravel 《 ハイドンの名によるメヌエット Menuet sur le nom d'Haydn 》
クリスマス YouTube Menuet sur le nom d'Haydn - Ravel (J.m.w.Clarke)

クリスマス YouTube Ravel - Menuet sur le nom d'Haydn

目 Haydon 200th anniversary

プレゼント YouTube Haydn 2009
プレゼント Haydn 2009
プレゼント Haydn at the House of Music ─ Welcome to Vienna !
プレゼント 2009 Year of Haydn : Video Clip


プレゼント YouTube Haydn trio no. 25 in G major - Cortot/Thibaud/Casals (1/2)
プレゼント YouTube Haydn trio no. 25 in G major - Cortot/Thibaud/Casals (2/2)

 これにて、《 本日休演 Relâche 》 いす  出 発 départ

いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 1
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 2
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 3
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 4
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 5
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 6
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 7
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 8
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 9
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 10
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 11
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Douze Petits Chorals - No 12

いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Nocturne No 1
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Nocturne No 2
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Nocturne No 3
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Nocturne No 4
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Nocturne No 5
いす YouTube Jean-Yves Thibaudet plays Satie Nocturne No 6


 それでは、また!


いす Yours Musicaly 空っぽの皿 ♪♪



posted by 空っぽの皿 at 14:17| パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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